ＲＹＵＢＥ大阪　”湖北サラダパンツーリング”

梅雨時のツーリングは企画が難しい。雨を想定したコース企画をしなければならず、当日は天気予報を見ながら柔軟にコースや目的地そのものも変更しながら走る即応性も求められる。５月ツーリング後、少し考えこれは最近バイク復調気味の企画部長に押しつけるのが一番だという結論に達した。

公私に渡り立て混んでいるケロ企画部長ではあったが、意外やピンポイント６月９日ならば引き受ける旨の返答。すぐに美山町から周山街道、琵琶湖方面に抜ける企画の連絡があった。その企画書、コースは良いのだが問題は名称で「サラダパンツーリング」とあった。正統派（？）のＲＹＵＢＥ大阪では「アンパンマンツーリング」のような恥ずかしい名前をつけたくない。どこに行くのかも判らない煙に巻いたような名前は変更してくれ、と申し入れすると　「俺はサラダパンが食べたいんや。”サラダパンツーリング”の名称を替えるならば、幹事を降りる」。更に押し問答が続くと、「”湖北グルメツーリング”に名称変更しても良いが、替わりに”びわこ食堂”のとりやさいなべをおごれ」。・・・なんとまあお行儀の悪い幹事である。

一転してパックツアーのような名称（”グルメツーリング”）、脅迫ヤクザのいいなりで鍋をおごるのは癪なので、ツーリングの目的地だけは最低限つけて　「湖北サラダパンツーリング」　で渋々決定。　「お前の希望を呑んだんやから、お前がとりやさいなべをおごれ」と腹いせにメールしたら　「勝手に”湖北”をつけたから、サラダパン５個で許してやる」。　・・・今度から企画部長企画のツーリングは名称を確認せず勝手に名前をつけよう。

集合時間、道の駅「能勢くりの里」は６時半（これも繰り上げようとして脅迫された）。自宅から１時間あれば行く計算だが、折角の好天予報、朝日が昇ってから出発するのは勿体無い。４時半自宅出発、とびきり綺麗な朝焼け！丸さんと待合せの桃山高校前サンクスには２０分程で到着。すぐに丸さんから電話「寝坊したから先に行って」との事。取り敢えず起きた事に一安心して出発。あべのから阪神高速に乗り、１１号池田線を北上。思いの他ペース良く進み、集合場所の１ｋｍ手前「ファミリーマート能勢下田店」には何と５時半過ぎに到着。ちょっと計算間違いしたかな・・・。

１０分程してＲｉｐ氏、更に暫くしてケロ企画部長が到着。この店は外にデッキがあって、テーブルと椅子が並んでいる。ここまでゆっくりくつろがせてくれるコンビニも珍しい。今度から集合場所はここが良いのでは？暫し話をしていると２台のバイクが通り過ぎて行った。先頭のＣＢＲはルーキーさんのバイクに良く似ていた。でも後ろのバイクは見慣れない白いロードモデルでハーレーではない。「ルーキーさんではないですね」と同席していたＲｉｐ氏と話をしていたのだが・・・。

集合２０分前に道の駅に移動してびっくり、何とさっき通り過ぎたのはルーキー夫妻だったのだ。ハーレーがＢＭＷになっている、Ｆ８００というモデルらしい、８００ｃｃというが大柄で綺麗な車体だ。続々到着する参加者も皆びっくり。スギさんが乗り換えても「今後は国産ですか？」と誰も驚かないが（同じバイクの方が話題になる）、ルーキー奥様はハーレーがあまりにはまっていたので、まさかという感じだ。

さて今回のツーリング、珍しく告知直後から参加表明が続々届き前日段階で何と１５名。更にケロ曰くこの先もう何台か合流があるかも、との事。梅雨時期のツーリングには非常に珍しい。久しぶりの企画部長企画、変なネーミングの効果とは思いたくないが集客力は抜群のようだ。但しこれだけ大人数では収拾がつかなくなる可能性もある。前日のＨＰで「大人数ツーリングになりそうです。普段以上にバラける事必須、参加予定者は休憩ポイント、参加・離脱タイミング（自由に設定下さい）の確認を宜しくお願いします。」と告知し、更に出発直前には　「大人数では危険なので、バラけて下さい」　とお願いした。次の目的地は美山町。

お願いした通り皆さん敢えてタイミングをずらして出発してくれている。私は出発時間１５分前に無事到着した丸さんと一緒。途中でケロ、ＪＵＮさん、はるさん、ブラさん、黒テンさんと合流。暫く７台のグループで走るが、はらがたわ峠近くトンネルを抜けた先で、ＪＵＮ氏とブラ氏が県道７３１号に右折し離脱。更に国道３７２に折れた先八幡宮ではるさんがそのまま３７２号を進み離脱。県道５４号を進むうちに黒テンさんはいつの間にかいなくなり、気がつけばケロを先頭に丸さん、私の３台の小パーティーになった。

県道１９号を抜け、ワインディングになったところでアネーロのペースがあがる。車をパスするタイミングで離れた後なかなか追いつけない。２５０ｃｃの排気量はともかく、あのブロックタイヤでようやるわ。西角交差点左折箇所でカメラを構える御仁あり。美山町から合流予定のren氏だ。”加齢”コーナリングを写真に撮って貰った（→renkonツーリング）。道の駅みやまには予定より早く７時半到着。

先行していたＲｉｐ氏、姫やん氏、こたやん氏辺りはヘルメットをぬいでくつろいでいる。こちらも結構なペースで走ったんだけどな・・・。５分程で写真撮影切り上げたren氏が到着。今日はZZR1400ではなくＲＹＵＢＥでは初お披露目のＶＴＺ。このバイク実は私が高校１年初めてバイクに興味を持った時、憧れたバイク。原付に乗っている連中はチラホラいたが、普通二輪は勿論高校生には手の届かない。あの当時は２５０ｃｃがとてつもなく大きく見えたよなあ・・・。その初恋のバイクをしげしげと眺めていたらなんと「乗ってきたら」とren氏が言ってくれた。大事なバイク、一瞬躊躇したがこんなチャンスは無いとキーを貰い出発していた。車体は小さいとは感じないが軽く、シングルブレーキが良く効く。コーナリングも軽快で、エンジンは怖くて１万回転以上は出さなかったが良く回る。エンジン以外、ブレーキングとハンドリングは明らかにZX-11より上なのが若干ショック（笑）。・・・初恋の人との熟年デート、最高でした。

道の駅に戻ると、台数がまた増えていた。いったい何台なのか判らない。出発時間までは１時間以上あり、こたやん氏がかやぶきの里まで行くというので後を追いかけた。

こうした日本の風景にはＣＢがよく似合う。朝で観光客もいない中、集落をブラブラする。観光地化はされているものの、きちんと生活して集落の景色を維持しているところに、ここの素晴らしさがある。

６月らしく、あじさいが綺麗だった。こたやん氏とは去年の富士山以来。メールで時々連絡を貰っていたが御一緒するのは久しぶりだ。仕事が忙しくバイクに乗る時間がなかなか取れないとの事。この不景気仕事で忙しいのは素晴らしい事だ。ちなみにこたやん氏は、見所ある休憩Ｐでは必ずバイクを走らせて観に行かれる。ＲＹＵＢＥメンバーは結構休憩場所でゆっくりして観光しない人が多い中では珍しい。旧い建物の魅力話で意気投合。

駐車場に戻ると、今回参加者が全員集合。

・ケロ企画部長@アネーロ
・Rip氏@MT-01
・はるさん@XJR1300
・ルーキーさん@CBR1000RR
・ルーキー奥様@BMW F800
・丸さん@CBR1100XX
・renさん@VTZ250
・マッチンさん@CB1300
・こたやん氏@CB1300
・ぶら氏＠ST1300
・姫やん氏@BMW K1300R
・黒テン氏@FZ-6
・JUN氏@アフリカツイン
・ゆうさん@MVアグスタ
・BMW氏@1200R
・イケちゃん氏@GPZ1000RX
・なべちゃん氏@Ninja
・じゅうよんあーる氏@ZX-14R
・まさっち氏@隼
・ミミオ@ZX-11

総勢なんと２０名、勿論ＲＹＵＢＥ大阪史上最大数。普段では有り得ない台数だ。さすがにこの人数集合写真を撮るのは諦めた。

ゆうさんは参加表明のメールを打って送信し忘れた（笑）そうで、駐車場に戻ったら普通に話をしていてびっくり、BMW氏と二人去年の丹後半島以来。イケちゃん氏となべちゃん氏はren氏行きつけのJ-WORKSチーム。緑のGPZが渋い、周山は朝の散歩道なのだとか。名田庄まで御一緒頂いた。じゅうよんあーる氏とまさっち氏は今回初参加。まさっち氏と姫やん氏が何と顔見知りである事が美山町に来て判明したらしい。凄い偶然だ。

ここまでのＪＵＮ氏と丸さんとお別れして、総勢１８台が周山街道北に向けて出発。ほぼ最後尾から発進したが、これだけの台数になると後ろから観ているだけで壮観、珍走団の気持ちがちょっと判る（笑）。集団は１０分も経たないうちに更に凄い事になる。少し先に美山道の駅を出発したＢＭＷ軍団（１５台前後）と合流してしまい暫く３０台近い大集団なったのだ。先頭を走っていたケロ、ゆうさん、ＢＭＷ氏、ren氏辺りはＢＭＷ軍団とはペースが合わず、結局集団が集団を抜いていく事態に。途中びっくりした車が何台か横に寄せて停まっていた。

はるさんが機転を利かせて敢えて集団を抜かずに距離を置き、ルーキー氏、ルーキー奥様、ブラ氏、まさっち氏、私の小グループが形成。ここまで台数が多くなると、いかに集団をほぐしていくか、がキーだ。県道１６号でＢＭＷ軍団が西に折れようやくフリーになる。周山街道（１７３号）から国道２７号～国道３０３号を経由して道の駅「熊川宿」には１０時前到着。

ケロと黒テンさん、こたやん氏は熊川宿見物。私も行きたかったがあまり時間も無かったので断念。３０分程休憩を取って出発。美山からここまではほぼ最後尾を走ってきたが、今度は出発時間をフライングして出発。

	理由は琵琶湖湖岸、海津海岸に寄り道したかったから。この辺りは湖南とは違って人工物がほとんどなく、雰囲気が好きだ。一番人気が無いところでバイクを停めて、しばしたそがれる。
	かやぶきの里のような景色ではあまり似合わないZX-11だが、こうした日本の隅の方の小さな道に置いたら、結構様になるんじゃないだろうか？
	・・・などと一人ご満悦で写真を撮っていたら、「ピピッ」とホーンを慣らしながらＶＴＺが通り過ぎていった。

カメラを直して追いかけていったら、少し先でカメラを構えて待っていてくれた。人気ブロガーren氏記事に２回も単独写真を掲載頂きました～！御礼にと通り過ぎた後撮影したが・・・

トリミングしてようやく・・・。カメラは良いものに替えても、腕は変わらない・・・。それにしてもＶＴＺは湖岸沿い走らせたら似合いすぎる。”マシン”ではなくて、”オートバイ”という表現がよく似合う。

湖岸沿いから次の目的地は木ノ本町の平和堂。先にケロが執拗にこだわったサラダパンを販売している「つるやパン」に立ち寄る。

どこにでもあるようなパン屋だが、私が店内に入るほぼ同時に２０名程の観光客が大挙して押しかけてサラダパンを４個も５個もまとめ買いしていた。間一髪大集団より先にレジを済ませ平和堂に戻る。

ここから昼食場所の「琵琶湖食堂」は、ナビにセット済みの私が先頭を走る事になる。道マニアのＲｉｐ氏は昼食はパスして国道３６５号の道探索で離脱。

ブラさんはいつの間にかリラックスモードのヘルメットに換装。

	「びわこ食堂」のとりやさいなべ。これで４人前。野菜が活火山のように山盛りで圧巻。これに拘った企画部長の嬉しそうな顔。ルーキー夫婦とゆうさん・ＢＭＷ氏のテーブルでは女性同士楽しそうに会話が盛り上がっている。ゆうさんとルーキー奥様、同じ女性ライダー（しかもお二人とも速い）ならではの会話？。
	１時丁度、昼食終了。ここでren氏、マッチン氏、ゆうさん、ＢＭＷ氏、じゅうよんあーる氏が離脱。
	じゅうよんあ－る氏は私と同じ普段は子守ライダー。今日は一度も近くで走る事が無かったが、次回は是非子守ライダーグループで走りましょう。

最後のポイントは醒ヶ井。ケロは雨が森集落に寄ってから向かうとの事。ガソリンを入れた後、はるさんとブラ氏は国道８号を南下し、私は当初から検討していた国道３６５号～県道１９号からアプローチするルートを取る。交通量が多いので、７～８台まとまっての走行。１時４５分醒ヶ井駅前到着。

バイク乗りにはカメラ好きが多いようで、ここでも黒テンさんや、ルーキーさんがカメラを構えて写真を撮っていた。

実は顔見知り同士だった、姫やん氏とまさっち氏は下道を使ってツーリングしながら帰るとの事。ケロ、はるさんと彦根から高速に乗る。私は訳あってペアスロープ京都伏見店を目指す。

店の中に入ってみると、ＨＰで紹介されている以上に雰囲気が良い。旧い日本家屋を活かした店舗。初めてペアスロープの商品をじっくり観たが、造りがしっかりしていて私には珍しく物欲が湧いて大変だった。小さいながらも全ラインアップを揃えているとの事。

先に店内にいたおっさんが、美人の奥さんにさかんに「ツーリングに行こう」と口説いていた（ように見えた）。「ツーリングに行くと二人分費用が掛かるので・・・」と奥さん上手にサインを送るのに、くどいているおっさんは全く気付いていない。そのうちツーリングの自慢話を延々と始めて奥さんが気の毒だったので、商品の問合せをしておっさんを分断。おっさんそんな口説き方するのは飲み屋だけにしておいた方がいいよ。

商品を購入した客にはコーヒーのサービスがあるらしい。私も頂いたが美味しいコーヒーだった。

目的はこのグローブ。夏用のグローブが欲しくて去年から探していたが気に入ったものがなく、ペアスロープの通販でようやく見つけて購入したものはメッシュ穴が開いていなかった（私の注文ミス）。郵送で交換してもらおうと思ったが丁度今回のツーリングとタイミングがあった。

本当はセミロングのMG-7を購入する予定が、店舗で今年新発売の鹿メッシュを試着したらとても良くて、結局こちらを購入。更に丸さんとお揃いのメッシュ帽子まで買ってしまった。

７月・９月のツーリングは夏の長距離を走るので、このメッシュグローブが威力を発揮してくれるに違いない。

家族への土産はサラダパン。「美味しいかどうかはともかく、ここでしか売っていない人気の珍しいパンだ！」と言って渡した。評価は「面白いパンだね」との事。いつも食べたいとは思わないが、木之本に行ったらまた買いたくなるんだろうな。

さて今回のツーリング。２０名もの大集団になりながら、ＢＭＷ軍団との合流で若干混乱した以外は特にトラブルも無く走る事ができた。「バラけて下さい」というお願いに対して、本当に参加メンバー各々が敢えて違うルートを取ってみたり、スピードを落としたりして調整して走ってくれた。そして誰も迷わずちゃんと集合場所に到着する、というのは実は凄い事だ。当然道を知っていなければならないし、一緒に走っている人の呼吸も読まなければならない。何より参加者同士の信頼関係が無いと成り立たない事だ。今回２０名でそれができた。御協力頂いた事に感謝するとともに、つくづく良い仲間に恵まれたと思う。

そして実は集団行動が嫌いな企画部長ケロ。フルツーリングの企画も久しぶりで、途中でキレたり不足あればいつでもフォローしようと思っていたが、ブランクを感じさせなかった。集合人数を観て敢えて途中ルートをぼかしてみたり、柔軟に集合ポイントを変更してみたり。スケジュール通りトラブル無く２０名のツーリングを成立させた実力は素直に脱帽する。ちゃんととりやさい鍋はおごったぞ。

・・・こんな偏屈なクラブのツーリングに参加頂いた皆様、本当にありがとうございました。

	醒ヶ井は２年前の９月ツーリングで訪れたが、こじんまりとしながらも旧い建物が残っていて、印象深かった。今回は比較的じっくり見て廻る事ができた。
	旧郵便局。ヴォーリス建築。
	ここの大きな魅力が、湧水から流れ出るせせらぎ。郡上八幡を思わせるが梅花藻（バイカモ）がゆらゆら揺れているのは涼しげで美しい。

	「居醒の清水」湧水はここから湧き上がってきている。あれ？「びわこ食堂」で別れたマッチン氏・・・サラダパンを買った後に再登場。マッチン氏の訪問先情報は完璧。ＲＹＵＢＥ専属ガイドさんである。ルーキー夫妻を完璧にエスコートしていた。
	黒テン氏やルーキー氏にまけじと私もGRD4を抱えて頑張ってみた。この町は色彩が豊かなので、下手でもなんとなく綺麗に撮れる。
	１４時半、駐車場に戻ってみたら途中離脱していたケロ、Ｒｉｐ氏も到着していた。全員戻ったところで解散。