○　平成２０年６月２２日　　入居の日

本日午後、今住んでいる家を離れ「さくらの家」に入居します。まだまだ親世帯の仕上げも残っていますし、外構工事も真っ最中。正式な工事完成まではもう少し時間は掛かりますが、１年半の私達の家造りの最初の一区切りになる事は間違いありません。昨日夜、塗装も済んで入居準備の整った子世帯のリビングで、暫くボーっと過ごしていました。家具も搬入されていなくて、がらんとしてまっさらな空間。勿論とても心地良いのですが、入居前日になっても実感が湧かないのが正直な感想です。

今住んでいるマンションは会社の借り上げ社宅です。最初に入った６年前はまだ独身で私一人。その３ヶ月後に嫁さんが福岡からやってきて、新婚生活がスタート。２年後に息子が生まれ、息子の成長・家族の成長とともにこの部屋はありました。バルコニーを入れて５０�uに満たない部屋は、特に息子が生まれてからは明らかに手狭で、家族同士又は家具にぶつかりながら文字通り身を寄せ合いながら過ごしてきました。それでも、私はこの我が家が好きでした。


確かに不自由の多いけれど、小さな部屋は常に家族が接していて（そうせざる得ない面も多分にあるが）、喧嘩も多いが笑い声も絶えない。器は小さいけれど、幸せいっぱいの家庭がありました。今の家に住んでいて、「家庭の幸せは器の大小では無い」といつも思ってきました。なので入居の朝を迎えて、新しい家に移る喜びよりも楽しい６年を過ごした今の家を去る寂しさの方が強いのが正直なところ・・・。

新しい家は今よりも広くなって、環境も良い。１年半すべてを注ぎ込んで多くの人が力を貸してくれた私達の理想の家です。でもやっぱり家族の器は大事な要素ではあるけれど、それは一部であってすべてではない。素晴らしい家ができたからと言って、幸せな家庭が自動的についてくる訳ではありません。今日から１日１日積み重ねる事で、今のマンションの生活以上に、楽しく活気がある幸せな家庭にしていきたい、そう思っています。